日毎に敵と懶惰に戦う

酒と食い物と美術と旅と横浜…などの記録。Twitterやってます @zaikabou

東京ミッドタウン

8時起床。12時前にでかけて…なにしろ、私はミーハーで軽薄な人間であるから、できた以上は行かなくてはいけないわけである、東京ミッドタウン三井不動産の偉い人が『年収の上から1〜2%を対象にした』と大見得切る施設はどんなもんであるのか。見学見学。六本木駅で降りて東京ミッドタウンまで。


はっきりしないお天気の中、訪れた東京ミッドタウンは、オープン2日目にしては、思いのほか混雑していない。はてな?と思ったが。この施設、ガレリアと呼ばれるショッピングモールに飲食やファッションの店舗が集中しているのだが、それ以外に、これといって外部の人間が周遊できる内部施設が無い。

この回廊には、飲食店やら着るもののお店やらインテリアのお店など。どこにでもあるブランドやチェーンの店というのは、なるほど少ないかな、とは思う。ま、似たり寄ったりではあるが。3階にはインテリア系、文具系の店がいくつかあるので、眺めて楽しめるような気もする。ドイツの文房具屋ファーバーカステルの店はワクテカで期待していたのだが、品揃えが少なくて若干拍子抜けであった。
で、その回廊以外に人が滞留する場所は、裏庭なわけであり。都心の真ん中とは思えない、なんでこんなに、というほど広い緑地。


これは確かに貴重ではある。しかし、遠来の人がわざわざ訪れたくなる公園、というわけではなく、近所の人や、ここに住み、働く人が嬉しい施設、という感じではあるが…。

そう。それ。ここと六本木ヒルズとの違いは、六本木ヒルズが観光地としての顔を前面に出しており、安っぽいセレブ感を安売りしてギラギラいるのに対して、この東京ミッドタウンは、多分、金持ちとここで働く人しか相手にしていないのでは…という点なのであり。(美術館はあるが)映画館も無く、展望台も無く、あるのはビルの上階を占める高級ホテル、そのホテルが経営するマンション、高級医療施設、そしてオフィス。不可視なセレブ世界が拡がっている印象。おのぼりさんが楽しめる感じではないのである。東京に何軒目だハリーウィンストン、とか。
リッツ・カールトンの玄関前は、高級車の見本市の様相を呈していた。

開業当初はそれなりに人も行くだろうけれど、多分、観光客でいつも大賑わい、常にいろんなイベントを打って…という施設にはならないだろうなあ、と思うのであった。

六本木ヒルズが隔絶されたディズニーランド的世界であるのに対して、こっちは、近隣の環境の連続性が意図せずに確保されている感じでもある。良い悪いは知らん。


六本木ヒルズはね、良くも悪くも、腹をくくった旦那芸みたいなものが感じられたですよ。森ビルの。コンセプトが違うのは判るんだけど、その規模の割りに、東京ミッドタウンは手堅すぎて、サプライズが無い、という印象ではあった。