日毎に敵と懶惰に戦う

酒と食い物と美術と旅と横浜…などの記録。Twitterやってます @zaikabou

鋸山で大仏と羅漢と石の壁と…

お日様は強く照りつけて、長閑な雰囲気漂う浜金谷の駅からしばらく歩くと、ロープウェイの駅。
平日だから誰もいないかと思ったけれど、親子連れ含めてそれなりのお客さん。夏休みですからねえ。片道500円、往復900円。ロープウェイに乗る際に、いちいち『何人ですか』と聞かれて、グループ毎にロープウェイの箱の前で写真を撮られていた。収容所送りになるみたいだな、と思ったのだが、おそらく、山頂から往復して帰って来た頃には写真の焼付けが出来ていて、それを販売することになるのだろう。営業努力乙であります。勿論、私は撮影されませんでしたが(きっぷも片道しか買って無いしね)
ロープウェイに乗ると、予想以上に鬱蒼とした森と、切り立つ石の壁。石切り場だったところなのですね、このあたりは。


僅か4分弱で山頂へ。東京湾の眺めはこんな感じ

あっさりコースだと、ここから再びロープウェイで引き返すのだけれど。鋸山の山頂一体は『日本寺』なる寺の境内が延々と広がっていて、その中には大仏だの羅漢さんだの、いろいろあるらしい。折角なので、少し巡ってみます。と言っても、とにかく山肌に張り付くような寺領なので、階段をひたすら上り下りしないといけない、という。

とりあえず、石段を下りましょう(下るということは、あとから上らないといけないわけですが…)。だいぶん下ったところに、日本一の大きな石仏。高さは31m

元々は江戸時代に作られたものらしいけれど、磨耗して崩壊してしまったので、昭和40年代に再建されたものだとか。

はい、次行きましょう。次に行くには石段を沢山上らないといけません。だいぶん上ったところ、岩肌が穿たれて、千五百羅漢があるのです


石の断崖と鬱蒼とした木々、そこから差し込む日の光につつまれて、蜩鳴く以外、ここまで来る人の影もさほど無い空間に並ぶ羅漢さんは、とても神秘的な雰囲気を湛えているのでありました。


静かで居心地の良い空間です

さて。次行きましょう。またまた石段を随分上ります…。視界が開けて、そこにはエライまあ、石がごつごつとむき出しになった展望台が。



うひー。

や、まあ、肝を冷やすというようなドキドキ感は無いんですけれども、大変に、これは、素敵ですよ。再び少々、階段の途中で『俺はもう無理だから、ここで待ってるから…』とへばっているおとーさんを横目に下ると、こんな観音様も

さっきの展望台も下から見上げて

なんでもかんでも、妙にスケールの大きなお寺でありますな。さて、ここから、ロープウェイの山頂駅に戻るのではなく、登山道を歩いて金谷に戻る。この道、昔は石切の職人さんが歩いた道らしいのだけれど、とにかく、ちょwwwおまwwwみたいな、こんなんで大丈夫なのか、という酷い道でありまして。

石をそのまま切り出した急峻な階段が続き、登山というか修験道というかんじ。まむしまで出るらしいし…

汗だくも汗だく、シャツがびしゃびしゃで水を浴びたようになりながら、浜金谷の駅まで出て、すぐ近所のフェリー乗り場まで。お土産に、モンドセレクションで最高金賞を2年連続で取りました!というバームクーヘンを買って
http://www.thefish.co.jp/minamitei.htm
フェリーの人になる。久里浜行きのフェリーは、ゴルフ帰りのおじさんが結構大勢乗っていた。

いつまでもいつまでもついてくるカモメを眺めながら、35分の船旅





そして私達、じゃなくて、どっかの知らない人。わたしゃひとりです。

東電の横須賀発電所が見えると、もう到着であります。

久里浜の港からはバスに乗り、JRの久里浜駅へ。電車に乗って帰宅。なにやら、ぴかどんのような雲が出ていた。