日毎に敵と懶惰に戦う

酒と食い物と美術と旅と横浜…などの記録。Twitterやってます @zaikabou

森美術館も

ついでに、森美術館へも再訪。日本美術が笑う。白隠はいいなあ。それにしても、日本の絵画は、漫画的な構図に実に似合ったものなのだな。まずなにしろ、遠近感を無視して描かれる人物の大小の不自然さが、まったく不自然でなくスッと理解できる。こういう、人物の大小の画分けで重要性の大小を表現する技法の到達点が原哲夫である(違います)(違わないかも)
この展覧会については、先日行われたトークショーが非常に面白そうだった。
http://bluediary2.jugem.jp/?eid=906
もう一個の笑い展のほうは、ほんとにもう、その下らなさは説明する気が失せるので、とにかく見に行ってみてください、としか言いようが無い。最後にタライが落ちてくる展覧会が他にあるだろうか。日本人にとってのデウス・エクス・マキナとはタライのことである。
ほいでもって、売店で、南天棒の雲水托鉢図他1点絵葉書、それから

スキャンダル戦後美術史 (平凡社新書)

スキャンダル戦後美術史 (平凡社新書)

が面白そうだったので購入したのだが。売店のおねえさん、最初にレジを打ったときに『8505円…ぇぇ?』とか言ってレジを打ち直す。改めて、1124円です、と言うので1125円出すと、『丁度1125円ですね』と言ってすましている。そのままお互い突っ立って数秒。『すいません、一応、1円だけどお釣り欲しいんだけど…』と言うと、あまり表情を変えずに1円渡してくれた。売店のおねえさんも、展覧会の趣旨を理解して、笑いを取ろうとしているのだろう。素晴らしい職業意識である。
展望台からの眺めは良い天気で



下に下りると、偶然ばったり妹と遭遇。別の待ち人だと言うので、その場で別れて帰宅する。