日毎に敵と懶惰に戦う

酒と食い物と美術と旅と横浜…などの記録。Twitterやってます @zaikabou

今年の黄金町バザールは、とにかく日ノ出竜宮へ

今年もまた、黄金町バザールがはじまった
黄金町バザール2010
2008年のトリエンナーレ連動から開始され、毎年、ひっそりというか、知らないうちにというか、なんというか、開催されている黄金町バザール
横浜トリエンナーレ 関連イベント早足レビュー - 日毎に敵と懶惰に戦う
黄金町バザールで林新市長を見るのこと - 日毎に敵と懶惰に戦う
今年はどうか。結論から述べると、今年は結構当たりだと思うし、なによりもまず、日ノ出竜宮に来ていただきたい、と思うのです。日ノ出の竜宮は、昨年、Aスタジオの前にあって強烈なインパクトを放っていた建物…これは去年の写真ね

これは元々旅館だったのだけれど、今回の黄金町バザールに合わせてコンバージョンされて、カフェやギャラリーに転用されたのですよ


かつての旅館が、当時の面影を残したままでさまざまに改装されて、なかなか面白い空間になっている


風呂場はそのまま残っている。レトロな感じがするけれど、温水器がちゃんと整備されていたりして、ちゃんと使われていた感じだぞ

実はこの旅館、昭和20年ごろに出来て、かつては山賀旅館と言ったそう

日ノ出町にいまも残る山城屋旅館というところがある。超絶レトロにして趣味で手を入れまくった骨董的旅館『山城屋旅館』。その親戚筋が、この山賀旅館をやっていたらしい。その後、韓国の人?か誰かが買い取り、旅館として営業していたのか、晩年は普通の生活空間だったのか。この『竜宮』は、そういう来歴の建物なのですね。
二階に上がると


そこも、なんとも言えぬ空間


客室はよくわからんことに

1階のカフェで飲んだコーヒーは、しっかり豆を炒るところからやっている、本格的で美味しいコーヒーだった

オープンすぐなんだけれど、地元の年配の人もすぐに入り浸ったりしていて、すごく馴染んでいる。L PACK の人達の、これまでの黄金町での活動の積み重ねあったればこそ、だろうなあ
L PACK
とにかく、落ち着いていて不思議で、とてもよい空間になっている。黄金町バザールにお越しの際は、かならず、日ノ出竜宮へ。手が入る前の写真をupしている方がいたので、リンクしておく
横濱散歩: 5.9.10 日ノ出町の“竜宮”
えーとそれ以外では、ガイドブックを見ながらぶらぶら歩けば、それなりに面白いものもあるでしょう。あんまり期待せずに歩けば。日ノ出スタジオの黄金町アートブックバザールはすっかり定着しましたね。結構良い古書店。ハツネウィングは、かつてのちょんの間の構造はそのまま残しつつ、内部は、かつての雰囲気は消毒されたギャラリースペース。ま、うん、とりあえず覗いてみてください。
八番館隣の『入ッテハイケナイ家』、何をどうしたもんか、という怪しさ。操作方法を説明した注意書きと、『絶対に触らないでください』の張り紙が一緒に貼られているよくわからなさ。悪乗りのレベルなんだけれど、ちょんの間の面影を一番遺しているのはここかもしれない。これも是非。ハツネテラスは逆に、当時の面影はまったく遺さずにリノベしてあって、これはこれで面白い。そして、このハツネテラスがあるのは、普通だったら絶対入っていかないような裏路地。この裏路地に足を踏み込ませているだけでも、面白いかもしれない。
初音スタジオの鉄板焼きスペースには、『O's Dining』という、新しい店が入った。昼に600円のぶた玉を食べたけれど、キャベツしゃきしゃきで美味しかった。営業にあたってのいろんな制約事項とか、店長さんの話はなかなかおもしろかった。夜も行ってみたいですね。
まあ、ほかにもいろいろある。今年は黄金町バザール、なかなか面白いんじゃないかな。積極的に路地まで入り込ませようとしていたり。その場限りで、元ちょんの間をギャラリー仮設空間に転用したり、あるいはまったく新しくスクラップアンドビルドするわけでもなく、街の記憶をどこかに留めながら、ちゃんと永続性を考えていこう、みたいな方向は、それなりに見せていると思うなー。
いろいろな評価はありますけれど
「黄金町バザール」とは結局なんなのか | 「消えた横浜娼婦たち」の事情
まあ、あまり期待しすぎずに、ちょっと覗いてみてください、黄金町バザール
こちらも是非、合わせてどぞー
恰幅の良い彼のblog  -  「黄金町バザール2010」が始まったのだが・・・
恰幅の良い彼のblog  -  「黄金町バザール2010」で面白かったもの
恰幅の良い彼のblog  -  「黄金町バザール2010」での飲み食い