日毎に敵と懶惰に戦う

酒と食い物と美術と旅と横浜…などの記録。Twitterやってます @zaikabou

アートフェア東京2008

http://www.artfairtokyo.com/
大成建設会社説明会帰りの学生を掻き分けて東京国フォーラムへ。特別内覧会(ファーストチョイス)の開場は16時からなので、しばし休憩。開場までの間も関係者はひっきりなしに出入りしていたのだけれど、その16時を前に、結構な数の人が並んで、というか詰めていた。

20分くらい前でこういう感じ。直前には相当の数の人が押すな押すな。主要な作品は、4日の一般オープンを前にして売れちゃうのでしょうな…。
さて、16時に開場。さっきのVIPカードと、それからなぜか名刺も出させられた。とにかく、現代アートの方面へ。
あー、うーん、どうも、ねえ。ワタクシ的にグッとくるのが無いなあ。どこの画廊も、多くの作家の作品をいろいろ並べている、というよりも、売れ筋のところを多めに並べてみました、みたいのが多くて、発見する楽しみがあまり無い感じ。そのわりに、大物作家のガツンとくる作品もあまりないし。これなら、現代アート好きなら、秋葉原の方が面白いんじゃないか、という。以下、印象に残ったものをいくつか。
ミズマアートギャラリーの鴻池朋子の彫刻『バージニア - 束縛と解放の飛行』、それから、カイカイキキにあった、身長3m近くある人物2人の彫刻。洋服は本物、というか、このサイズに合わせて作られたものだろうけど、とにかく本物の布地で作られたもの。大物でインパクトのあるのはこの2つか。特にカイカイキキのほうは、もしかしたら居るかもしれない、しかし、まずいない、という微妙なスケール感が、妙な空気を醸成していた。あ、もう一つ。山本現代ヤノベケンジも、トラやん尽くしで、観覧車がぐるぐる廻っていて、素敵。ヤノベケンジさんが会場にいて、安齋重男さんに記念撮影されてた。杉本博司の、三十三間堂の写真もあったな。なんだ、いろいろあったではないか。朝から沢山見過ぎか。
BASE GALLERYの、ミシェル・ロヴナーという人の作品が一番気に入る。白い画面に5本の線がかかれており、そこに小さな黒い、多分人物の影か、が沢山並んでいる絵。あと、勝又邦彦の空の割合が多い写真とか、ヒロ画廊の永岡大輔の鉛筆ドローイングとか、双ギャラリーの、柴田敏雄の、変な奥行き感のある写真とか。ギャラリー小暮はいろんな人の作品があったけれど、全部耽美でヤバイ。
横浜トリエンナーレ2008の宣伝もやっていて、チケットとかトートバッグとかのセットを3000円で購入。買ったら、今日の第一号です!と拍手された。このセット、チケットとハンドブックの引換券と、トートバッグとノートがついていて、5000部限定の品物。しかし、今年は、何回でも入れるパスポートの販売は無いのかな…?
http://yokohamatriennale.jp/2008/ja/ticket/
現代美術以外では。白隠の作品を4点展示していたところがあったので、見るべし。それから、北斎歌麿の良い春画があったが、入り口に暖簾のかけられていて、しかも中はお香を焚いているという、非常にアヤシゲナ空間になっていた。
んー、全体的にねー。どうかなー。ちょっと期待はずれ感はあったかも。まあ、私の感性では、ということです。それでも、年に一度のお祭り、アート好きな人は行かれてはいかがか。
それから、中国の現代アート、あきらかに高すぎ。日本のが安すぎるんだ、日本のもあれぐらいになるんだ、って見方も出来ると思うけれど、とにかく有象も無象も馬鹿みたいな値段がついている印象。そのうちバブル崩壊するぞ。
お茶室でお茶もいただいて、そろそろ6時からのセレモニーが始まりそうなところを退散してきた。